(執筆者:弁護士 竹田千穂)
1 はじめに
独占禁止法21条は,著作権法,特許法,実用新案法,意匠法または商標法(以下「知的財産法」といいます。)による「権利の行使と認められる行為」には独占禁止法の適用がないとしています。しかしながら,技術の利用に係る制限行為は無制限に認められるものではなく,同法の適用によりかかる制限行為が違法とされるケースもあります。
公正取引委員会は,その解釈指針として平成1…
(執筆者:弁護士 鈴木基之)
1.はじめに
わが国の中小企業経営者の個人資産のうち、事業用資産が占める割合は約70%に上ります。他方、中小企業においては、経営者の親族が後継者となる場合が極めて多いのが現状です。したがって、中小企業における事業承継では、後継者である親族に対する事業用資産の承継が中心となると考えられます。
2.事業用資産の承継の重要性
中小企業における事業承継に当たっては、安定的な経…
(執筆者:弁護士 佐藤竜一)
1.はじめに
ABL(=Asset Based Lending)とは,企業が保有する動産(在庫・機械設備)や売掛債権などの事業収益資産を担保として融資する手法です。我国においては,未だ利用が進んでいませんが,資金調達の多様化の観点から,近年,借り手,貸し手の双方に注目されているところです。今回は,ABLの現状と課題について概説します。
2.ABLが注目されるようになっ…
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