(執筆者:弁護士 竹田千穂)
【Q.】
社外向けの資料を作成する際に学者の学術論文の一部を引用して利用することは、著作権法上、問題ありませんか。引用利用における留意点を教えてください。
【A.】
1.著作物の引用利用
まずは引用して利用されるものが、著作権法により保護の対象となる「著作物」かどうかを考える必要があります。
ご相談の「学術論文」は、学者が自己の評価に従って自らの研究成果を執筆した…
(執筆者:弁護士 竹村知己)
【Q.】
先日、日本人科学者がノーベル賞を受賞したというニュースの中で、従業員の「職務発明」に対して企業が高額の対価を支払うことがあると聞きました。従業員の発明であっても、設備等を提供し、開発のリスクを負っているのは企業であるとも思えるのですが、職務発明に関する現行制度の概要を教えてください。
【A.】
1.職務発明制度の現状
職務発明とは、従業員等がその性質上使…
(執筆者:弁護士 福田泰親)
【Q.】
平成26年7月1日から男女雇用機会均等法で禁止されている「間接差別」の対象範囲が拡大されたと聞きましたが,その具体的内容について教えてください。
【A.】
1 はじめに
総務省統計局の労働力調査によると,平成24年の女性雇用者数は2357万人であり,前年に比べて10万人増加した一方,男性雇用者数は3148万人と前年から13万人減少しました。その結果,雇用…
(執筆者:弁護士 岸野 正)
【Q.】
先日、個人情報漏えいに関する大きな事件がありましたが、企業活動において個人情報が漏えいした場合、どのような法的責任を負う可能性があるのでしょうか。
【A.】
1.個人情報の定義
個人情報とは、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)において、「生存する“個人に関する情報”であって、特定の個人を識別することのできるもの」とされています。氏名、性別、…
(執筆者:弁護士 西堀祐也)
【Q.】
最近、「営業秘密」に関するニュースをよく耳にします。当社でも、従業員と秘密保持契約を締結しようと考えていますが、その際に契約書に盛り込むべき事項について、ポイントとなる点をご教示ください。
【A.】
1.秘密保持契約について
一般に、従業員は、雇用契約に基づき、またはこれに付随して秘密保持義務を負うものと考えられますが、その内容を明確にするため、個別に秘…
(執筆者:弁護士 松原浩晃)
【Q.】
先日、「経営者保証に関するガイドライン」の適用が開始されたと聞きましたが、これはどういうものなのでしょうか。
【A.】
◆策定の経緯
中小企業の経営者の個人保証(以下「経営者保証」)には、経営者への規律付けや信用補完として資金調達の円滑化に寄与する面がある一方、経営者による思い切った事業展開や早期の事業再生を阻害する要因となっている等の課題が存在します。…
(執筆者:弁護士 岩崎浩平)
【Q.】
最近、ホテル・旅館・デパートでの食材偽装等の多発を受けて、景品表示法が改正されると報道されていますが、そもそも、景品表示法とは、どのような法律なのでしょうか。
【A.】
1.景品表示法とは
景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)は、ごく簡単に言いますと、一般消費者が自主的・合理的な商品選択をできるようにするため、(1)過大な景品類の提供の禁止と、(2…
(執筆者:弁護士 雑賀裕子)
【Q.】
昨年4月から、同じ職場で5年を超えて働いた契約社員等は、本人が希望すれば無期雇用へ転換できるという新ルールが導入されましたが、この新ルールに特例が設けられると聞きました。どのようなケースを対象に、どんな措置がとられるのでしょうか。
【A.】
1.有期労働契約の無期転換ルール
平成24年8月、有期雇用労働者の雇用の安定等を図るため、労働契約法が一部改正され…
(執筆者:弁護士 竹田千穂)
【Q.】
最近の報道で、来年の労働者派遣法改正によって、すべての業務において原則、3年ごとに人を交代すれば、派遣労働者に仕事を任せ続けられるようになる見込みだと聞きました。その内容と、注意すべき点について教えてください。
【A.】
1.はじめに
厚生労働省の労働政策審議会の部会は、平成26年1月29日、厚生労働大臣に対し、平成27年4月の施行を目指す「労働者派…
(執筆者:弁護士 竹村知己)
【Q.】
最近、音や色などを商標として登録できるような法改正が行われると聞いたのですが、そもそも現行の商標制度についての理解が曖昧です。商標制度の意義について、簡単に教えてください。
【A.】
1.はじめに
特許庁は先日、音や色、動きといったものを新たに商標として登録できるよう法改正を行うとの方針を発表しました。この法改正により商標の範囲が広がれば、言葉の壁を越え…
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