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2015.12.09
著作/論文

渡邉雅之弁護士が執筆した『扶養控除等申告書における個人番号の記載の省略』がビジネスガイド2016年1月号に掲載されました。

渡邉雅之弁護士が執筆した『扶養控除等申告書における個人番号の記載の省略』がビジネスガイド2016年1月号に掲載されました。

下記もご参考ください。
(執筆者:渡邉雅之)
※以前もご報告した「マイナンバー情報:扶養控除等申告書への個人番号の記載の省略」についてより具体的な対応について記載いたします。
 
平成28年1月以後に提出する扶養控除等申告書には、従業員本人、控除対象配偶者及び控除対象扶養親族等の個人番号を記載する必要がありますので、その記載内容が前年以前と異動がない場合であっても、原則として、その記載を省略することはできません。
もっとも、従業員等の個人番号が記載された扶養控除等申告書を毎年受け入れて保存することは、給与支払者である会社にとって、安全管理措置の観点から負担となり得るものです。
そこで、国税庁は、平成27年10月28日に公表されたFAQにおいて、給与支払者と従業員との間での合意に基づき、従業員が扶養控除等申告書の余白に「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載した上で、給与支払者において、既に提供を受けている従業員等の個人番号を確認し、確認した旨を扶養控除等申告書に表示するのであれば、扶養控除等申告書の提出時に従業員等の個人番号の記載をしなくてもよいという取扱いを認めました。
この点、従業員等が扶養控除等申告書の余白に手書きで「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載することは現実的ではありません。そこで、「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨をプレ印字することも考えられます。従業員の個人番号をプレ印字することは禁じられていますが、かかる記載をプレ印字することは許されると考えられます。
プレ印字がなされていない扶養控除等申告書の用紙については、「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨の記載のシールで貼ることが考えられます。給与支払者である会社側の確認については、確認をした旨の押印欄を設けておけばよいでしょう。
 
(扶養控除等申告書に貼るシールの例)
私および私の扶養家族の個人番号については、貴社に提供済みの個人番号と相違ありません。 (会社確認欄)
   ㊞
 
また、扶養控除等申告書には様式が決められていないので、扶養控除等申告書の別紙を作成し、そこに、「私および私の扶養家族の個人番号については貴社に提出済みの個人番号と相違ありません。」とプレ印字をしておき、従業員に署名・押印をさせることも考えられます。会社側の確認については同様に、確認をした旨の押印欄を設けておけばよいでしょう。

(扶養控除等申告書の別紙の例)
(別紙)

〇〇株式会社 御中

 私および私の扶養家族の個人番号については、貴社に提出済みの個人番号と相違ありません。

平成 年 月 日
                                氏名         ㊞
会社確認欄
  ㊞
 
 個人番号の記載を省略する取扱いは、会社と従業員の合意によるものであるので、以下のような、就業規則に規定を設けることが考えられます(「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨をプレ印字することを前提とした記載です。)。
 
(扶養控除等申告書への個人番号の記載の省略)
第●条 
従業員は、「給与所得者の扶養控除等申告書」に従業員及び扶養家族の個人番号を記載する代わりに、同申告書の余白に「個人番号については給与支払者に提出済みの個人番号と相違ない」旨を記載した書面に署名する。会社は、従業員から受領済みの個人番号を確認し、確認した旨を同申告書に記載又は記録することにより、同申告書への個人番号の記載を省略することができる。
 
なお、平成28年分の扶養控除等申告書を平成27年中に提出する場合には個人番号の記載は必要ありませんし、事後的に補完することも不要です。また、平成27年分の扶養控除等申告書の様式を利用することも可能です。